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ただ犯されたいの
第2章 【娘を斡旋する母親】
初体験は母の連れてきた見知らぬオジサンだった。
15になった時、彼に全てを捧げなさいとだけ言われて理由もわからぬままシーツに血が着いていた。
痛みよりも早く理解する方向に頭が働いていたので気付けば終わっていた…という、何とも言えない悲しい初体験でした。
母は夜の仕事をしながら女手一つで私を育ててくれました。
とても感謝しています。
決して良い生活をさせてもらえてる訳ではないけれどたまに朝起きると母の寝る寝室から淫らな喘ぎ声が聴こえてくる日もありました。
初対面の男性と朝食を取る奇妙な時間帯も。
あ、また違う男の人…と認識するようになり、男の人の前で猫なで声の母を見るのも慣れていた。
学校から帰って来て玄関に知らない男の人の靴があると憂鬱な気分になります。
部屋で耳を塞いで過ごす事になるからです。
母はわざと聴かせるように喘いでいると思います。
「バカね、ああやって声出してあげると男は皆悦ぶんだよ、演技じゃシラケるよ?その辺は上手くね」
男の人が帰った後、お酒を飲み細い煙草をふかし母は私によくそんな話をしていた。
そしてもうひとつよく聴かされる話。
「あんたの歳で私はもう身体売ってたよ……バカみたいに稼いださ」
まるで武勇伝のように話す母を憐れみながらも相手をしていた。
そして私がお腹に出来たと気付いた時にはもう堕ろせない時期だったんだと。
父親は誰かもわからない。
成長した私の顔を凝視して
「あの人かな?いや、あの男にも似てる気がする」と前髪をあげられたりするの。
とっかえひっかえなのは今も変わらない。
悔しいけれど私はまだ、この親に世話にならなければならない。
高校を卒業したら出て行こうと思っている。
15で処女を失い、今は16になったばかり。
セーラー服からブレザーの制服となった。
誕生日の日ですら遅くまで仕事と言い張っていたが男の人と過ごしてたんだと思う。
ひとりきりの誕生日も慣れていたしプレゼントすら貰った記憶がない。
そんなある日、朝方近くに帰って来た様子の母。
誰かと電話で話しながらのようだ。
物音で薄っすら目を開けたが眠気の方が勝っていた。
話し声は近付いてきて私の部屋のドアを開けてきた。