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ただ犯されたいの
第11章 【興味本位でカラダを売ったら相手が親友のお父さんだった】
「お酒は飲めないんです」
体質……てことにした。
酔わされて取り返しのつかない事になったり、記憶が曖昧になる事を心配してだ。
話題は私の大学の話になり、何処に通ってるかはある程度伏せて偏差値あたりで濁らせて逃げていた。
「頭良いんだね〜なんか見た目もお嬢様っぽいもん」
日本酒を飲まれているせいかほんのり頬が赤らんでいらしてちょっと可愛いなって思ってしまった。
言葉も徐々に甘えた口調になってきている。
「これ以上飲んだら可愛い顔拝めなくなるからストップするね」とか言って今度はご自身の話もたくさんしてくれた。
高校生の私にとってはチンプンカンプンな事も多かったがとにかく仕事は好きな方なんだな、という印象だ。
終始ニコニコしていてこちらも嫌な気はしない。
自分のお父さんとデートしてる気にもなれた。
お父さんより歳上の人と初めてデートしたけど。
この後はどうする?てな流れになって、もう一軒お店に行くかホテルだろうなとは頭の隅にありました。
パパ活を始めた時点でそれなりの覚悟はあったんです。
色んなタイプの人と性行為するのも興味があったし、ご飯食べて終わり…な紳士は何処にも居ない事くらい知っていた。
でも割とオジさんって奥手なんですね。
若い子の前で格好つけているのでしょうか。
ホテル直行なんて逃げられたらお仕舞だから?
それとも逆に手慣れてる?
一旦、安心させる為?
「ご馳走さまでした」
「良いの良いの、こっちこそありがとうだよ、こんなオヤジと一緒に飯食ってくれてさ」
笑うとどこか安心感のある顔立ちでした。
もう少し若ければ……いや、若い頃はさぞかしモテてらっしゃったんだろうなと安易にわかる。
今も充分ダンディなお方だ。
初めて会う人にしてはアタリだったんじゃないかな。
「若い子ってやっぱカラオケとか行くのかな?オジさんそういうの疎くて…何処か行きたいところある?」
あまり遅くなると親も心配するし、かと言って親と同居してるとは言ってない。
憧れの一人暮らし始めたところって嘘八百並べてたんだった。
伸ばして伸ばして、結局連れ込まれるなら早い方が良い。
気持ち良くお金を頂く為。
私はそっと山本さんの袖を引っ張りました。