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ただ犯されたいの
第11章 【興味本位でカラダを売ったら相手が親友のお父さんだった】
きっかけなんて本当些細なもので、
退屈過ぎる平凡な日々にメスを入れたかった。
斉藤彩香、16歳、ナツミという偽名で初めて援助交際でウリをしました。
初体験は済ませていたし、彼氏と別れて今はフリー。
お金はないけど家は割と裕福な方なので欲しいものはある程度親に頼めば与えてもらっていた。
学校も私立でいわゆるお嬢様学校なんて呼ばれてるところに通ってる。
習い事も昔は月〜金までみっちり予定入ってて学校が終われば遊ぶこともなく日々勤しんでいた。
高校生になれば少し減らして余裕も出てきたところ。
成績さえ落ちなければ割と自由になった。
ずっと何かに縛られ続けてきた生活を送っていた者が暇を持て余すとどうなるのか。
私の場合、求めてしまったのは“刺激”でした。
友達にも周りに一切言わずに始めたのが“パパ活”。
一緒にご飯食べたりデートするだけでお金貰えたりする……という甘い誘い文句に引っ掛かりウブな自分を演じていました。
初めての経験だし心臓が口から出るほど緊張していたが、何か閉じ籠もっていた殻から出れたような解放感と新しい自分に生まれ変われる気がしてテンションは確実に上がっていた。
SNSで登録してたくさんお誘いのメッセージが届いたけど、初めて送ってきてくれた最初のメッセージをくれた51歳のオジさんと会う約束をしました。
歳は20歳の大学生だと偽り、名前もナツミだと名乗った。
知らない駅で待ちあわせをして“山本さん”を捜す。
予め服装や髪型、メガネの有無など教えてもらっていた。
それらしき人と目が合って近付いていく。
「あの、山本さんですか?」
「はい、ナツミちゃん?」
「はい」
こんな簡単に会えちゃうんだ。
51歳には見えない若々しさ。
相手が大学生だから合わせてきたのかな。
「可愛いね、写真より」って言われて浮き立つ。
目だけ自分の手で隠した騙し騙しの加工写真。
あれだけで1日何十件ものメッセージが届く。
下手すりゃ3桁いきそうな日もあった。
「ご飯お寿司で良い?腹減った〜」
お寿司といっても回らないお寿司屋さん。
しかも会員制で普通の人は行けないようなところ。
適当に握ってもらって食べたけどめちゃくちゃ美味しかった。
特にノドグロ……最高。