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揺れる心
第12章 もう、揺れない
結婚をして何年も経った今でも、
毎日一緒にお風呂に浸かって、
のんびり日常のことを話したり、
子供達のことを報告したりしている。


後ろから抱き締められていると、
陸也さんのが硬くなってくるのが判る。


耳にキスをされて首筋を舐められて、
そのまま向きを変えて、
陸也さんの上に跨って腰を振りながら胸を思う存分可愛がって貰うこともある。


勿論、ベッドでも愛し合って、
ソファで着衣のまま跨ってはキスをして果てることもある。


「私…凄く淫乱になっちゃったみたい…」と言うと、
「僕の前だけ、うんと淫乱になって?
誰も真理子さんがこんなに乱れてるなんて知らないよ?
ほら?
もっと腰を振っていやらしく僕を呑み込んで?」と言いながら、
陸也さんに突き上げられて胸の頂きを吸われてあっという間にイッてしまう。


「はぁ…はぁ…
あぁ…んっ。
陸也さん、きて?
奥に出して?」と言いながら、
最後の一滴まで搾り取ろうとしてしまうほど、
私の身体は陸也さんの虜になっている。


「いつまで勃つかな?
勃たなくなったらどうしよう?
真理子さんに捨てられちゃうのかな?」

「大丈夫。
勃つまで、ペロペロしちゃうから。
それでもダメだったら…」

「ダメだったら、どうする?」

「その分、たくさんハグしてキスして貰うの」

「えっ?
そんなので良いの?
ビックリした。
なんか、道具とか使うなんて言われるかと思った」

「道具って…?」

「えっ…?
んー。
まあ、そのうち、
お世話になる時に教えてあげる。
今はまだ、知らなくて良いよ」

「え?
何?
なんか内緒にしてるの?」

「そんなことないよ?
まだまだ、楽しみがあるってことだよ?
真理子さん、愛してるよ。
本当に幸せだよ」と、ギュッとハグしてギュッと額にキスをしてくれる。


「海斗も幸せだと思うよ?
なっ?」
と、窓の外を陸也さんが見る。


確かにそこに、
海斗さんが居たような気がしたけど、
闇が広がるだけだった。

陸也さんも時折、
海斗さんの存在を感じるらしい。
でも、嫉妬はなく、
ただ、懐かしくて愛おしいと感じていると言っていた。


私も同じで、
関わってきた全てに護られ愛されながら、
私は今夜も陸也さんの腕の中で深い眠りにつく。


これまでも
今夜も
そしてこれからもずっと…




(完)
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