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揺れる心
第12章 もう、揺れない
「ずるいよ、カイくん。
ママを独り占めして…」
「違うもん。
ママはパパのだって、パパが言ってたから、
パパがずるいんだよ」
「そっか。
パパ、ずるい!!」
「えっ?」
新しい1日がまた賑やかに始まる。
「真理子さん、今日のネクタイ、
これで良いかな?」
「ちょっと、父さんまで、
真理子さんを頼らないで?
あー!
空くんと海くんは、
ママから離れて?」
「ちょっと、陸也さん?
大人気、ないですよ?」
「真理子さん、
今日は一緒にケーキ屋さんに行こうね?」
「お祖父様、ケーキは血糖値が…。
後で、お砂糖控えたお菓子焼きますね?」
「じーじ、ずるいよ。
ママのお菓子、僕とカイくんで食べるのっ!」
「あら?
空くんはお兄ちゃんになったから、
お菓子、辞めるって言ってなかった?」
「ママのは別だよ」
海くんが泣き出すと、
空くんが手を繋いで、
「ほら、ママに抱っこして貰いなよ」と、
私の膝に海くんを載せようとする。
「まあ、空くん、優しいのね?
空くん、大好きよ」と額にキスをすると、
「えっ?僕は?」と海くんがもっと泣きそうになるので、
「勿論、大好きよ」と額にキスをする。
「えー!
僕は?」
「だから、陸也さんてば!」と笑うと、
「僕にはキスしてくれないんだ?」とガッカリした顔をするので、
みんなで大笑いしてしまう。
40歳過ぎての3回目の帝王切開は、
母体にリスキーだと言うことで、
結局、2人の男の子を授かって、
それ以上家族が増えることはなくなった。
陸也さんがパイプカットの手術を受けてくれたということを後から聞いて、
本当にびっくりして泣いてしまった。
「どうして?
手術なんて、何かあったら…!」と言うと、
「真理子さんが魅力的過ぎていつでも抱きたくなるから…
でも、もう帝王切開なんてさせたくないからさ」と、
優しい顔で笑ってキスしてくれる。
子供達がお誕生日にどうしてもと言って買い始めたラブラドールレトリバーも男の子で、
私は逆ハーレムのように男性陣に囲まれての生活になった。
みんなで私を甘やかしてくれた。
賑やかで笑顔が溢れる毎日。
なんとなくこの中に、
海斗さんも居るような気持ちになることもあった。
ママを独り占めして…」
「違うもん。
ママはパパのだって、パパが言ってたから、
パパがずるいんだよ」
「そっか。
パパ、ずるい!!」
「えっ?」
新しい1日がまた賑やかに始まる。
「真理子さん、今日のネクタイ、
これで良いかな?」
「ちょっと、父さんまで、
真理子さんを頼らないで?
あー!
空くんと海くんは、
ママから離れて?」
「ちょっと、陸也さん?
大人気、ないですよ?」
「真理子さん、
今日は一緒にケーキ屋さんに行こうね?」
「お祖父様、ケーキは血糖値が…。
後で、お砂糖控えたお菓子焼きますね?」
「じーじ、ずるいよ。
ママのお菓子、僕とカイくんで食べるのっ!」
「あら?
空くんはお兄ちゃんになったから、
お菓子、辞めるって言ってなかった?」
「ママのは別だよ」
海くんが泣き出すと、
空くんが手を繋いで、
「ほら、ママに抱っこして貰いなよ」と、
私の膝に海くんを載せようとする。
「まあ、空くん、優しいのね?
空くん、大好きよ」と額にキスをすると、
「えっ?僕は?」と海くんがもっと泣きそうになるので、
「勿論、大好きよ」と額にキスをする。
「えー!
僕は?」
「だから、陸也さんてば!」と笑うと、
「僕にはキスしてくれないんだ?」とガッカリした顔をするので、
みんなで大笑いしてしまう。
40歳過ぎての3回目の帝王切開は、
母体にリスキーだと言うことで、
結局、2人の男の子を授かって、
それ以上家族が増えることはなくなった。
陸也さんがパイプカットの手術を受けてくれたということを後から聞いて、
本当にびっくりして泣いてしまった。
「どうして?
手術なんて、何かあったら…!」と言うと、
「真理子さんが魅力的過ぎていつでも抱きたくなるから…
でも、もう帝王切開なんてさせたくないからさ」と、
優しい顔で笑ってキスしてくれる。
子供達がお誕生日にどうしてもと言って買い始めたラブラドールレトリバーも男の子で、
私は逆ハーレムのように男性陣に囲まれての生活になった。
みんなで私を甘やかしてくれた。
賑やかで笑顔が溢れる毎日。
なんとなくこの中に、
海斗さんも居るような気持ちになることもあった。