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私立煩悶女学園の憂鬱。
第1章 水球部 編 (1)

もうすぐ約束した20時。
水球部の部員の掛け声や水音、コーチの指導する声等で賑やかだったのに
、全体練習が終わった後のプールは、ひっそりと静まり返っていた。聞こ
えるのは空調と水の循環装置が作動する音だけだった。
そろそろ黒川君とあの日に約束した時刻になる。私は時間を無駄にしない
為にもストレッチ始めながら、彼が来るのを待っていた。
あの日、白石コーチの部屋へ練習スケジュールを提出に行った私は、ドア
から漏れるコーチのHな声に気が付いた。甘く切羽詰まった喘ぎ声を盗み
聞ぎしただけでなく、その部屋から男子水球部のキャプテン、黒川君が出
てくるのも目撃してしまった。更に2人のキスシーンらしきことまで見た
私は、一目惚れした彼と2人きりで会う為にある提案をした。


エレベーターを使って降りてくる黒川君が、1階のロビーに着く前に猛ダ
ッシュで階段を駆け下りる。今の気持ちのまま話しかけないと躊躇してし
まうかもしれない。今しかない!そう思ってなりふり構わず、ミニスカー
トが派手に捲れ上がるのも気にせず走った。胸も揺れて痛いけれど我慢し
た。
1階のロビーに着いた時には、彼の乗ったエレベーターは3階を通過した
ところだった。
間に合った!やった!・・・
練習で鍛えてあることを嬉しく思った。ただかなり息が上がっている。
はぁはぁと荒い呼吸が収まらない。静まって、早く静まって、とちょっと
焦ってしまう。もうすぐ1階にエレベーターが到着する。
ハッとして服の乱れを直した。ミニスカートの裾を引っ張り、上着の形を
整える。
チン!と音がしてエレベーターの扉が開いた。私は、たった今ここに来て
エレベーターを待っていました、風を装う。
「あれ?こんばんは。立木キャプテン」
彼から声をかけられて、胸の鼓動が加速する。気持ちいい風が吹いてきた
ような爽やかな笑みと吸い込まれそうな黒目がちの瞳にクラッと来てしま
う。無造作に前髪をかき上げる仕草もかっこいい!
「こんばんは。どうしたの?・・・あっひょっとして白石コーチと打ち合
わせでしょ?」
偶然出会ってしまって驚き、そして照れ臭い。けれど会えて嬉しい。
鏡を見て練習していた笑顔の中で、こんな場面にふさわしいものを使って
微笑んであげる。彼も私と会えて嬉しそうだ。
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