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渇いた心に水を注ぐ
第9章 何度も好きって言いたい〜真由子
読み終わってからも、
私は身動きも取れなくて、
呼吸の仕方も忘れてしまったようになっていた。

そして、静かに涙を流していた。


その隣で、
圭人さんが肩を震わせながら私以上に泣いているのを見て、
ハッとして、
ようやく意識が遠くから戻ってきた感じがした。


「圭人さん、泣かないで?」と言って、
思わず圭人さんを抱き締めると、
号泣していて言葉も出ないみたいだった。



えっと…泣きたいのは、
私の方だったと思うけど…。


暫く抱き締めてあげて、
子供みたいに泣く圭人さんの髪と背中を撫でてたら、
むしろ気持ちが落ち着いてきた。



ようやく落ち着いた圭人さんは、
「ごめん…」と言って、
私を改めて抱き締めてくれる。



「なんて言ったら良いのか判らなくて…」と言って、
また鼻水を流しながら泣き始める。



「真由子ちゃん、
辛かったね。
でも…ボタンが掛け違ってただけで、
本当は凄く愛されてたんだと思うよ。
凄く不器用な人で、
上手く気持ちとか、
したいこととか、
伝えられなかったんだね。
真由子ちゃんも、
嫌なこととか、理解できないことをされながらも、
なんとか理解しようとして、
歩み寄ろうとして、
本当に辛かったね…」

なんとか思いを言葉にしようとしては、
泣き続けてる。


「私…ちゃんと好きって言えなかったの。
何もしてあげられなかった」と口にすると、
震えて涙が溢れてくる。


「その分、幸せになって欲しいな。
俺、毎日、愛してるって言うよ。
嫌だって思うことはしないようにする。
一緒に幸せになりたいと思う」と言って、
ギュッと強く抱き締めて額にキスをしてくれる。


「私も…。
圭人さんと一緒に居たい。
好きって…
愛してるって何度でも言いたい。
キスして?
ギュッと抱き締めて?」と言って、
自分からキスをした。


圭人さんは角度を変えて、
最初は啄ばむようなキスをして、
やがて、舌を絡め合って、
蕩けてしまうようなキスを何度もする。


そのまま圭人さんは私を抱き上げて寝室に運んでくれて、
そっとベッドに私を横たわらせると、
更に深いキスをする。




「圭人さん…して?
私、圭人さんのものになりたい」と言うと、
圭人さんは耳にキスして首筋を舐めるようにして、
鎖骨にも舌を這わせると、
そっと胸に大きな手の平を置いた。

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