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僕の叔母さんは美熟女~教えてあげるね~
第1章 下宿

翌日、約束どおりに
叔母さんが我が家にやってきた。

「これ、少ないけど取っておいて」
叔母さんは僕にご祝儀袋を握らせた。

「ありがとうございます」
受け取っていいのか?
もしかしたら近くの二流高校の
二次募集を受験しなければいけなくなるんだけど

「私もさあ、離婚したばかりで
何かと入り用で
たいした金額を包んであげれないんだけどさ」
あっけらかんにそう言うと深刻な話なのに
まるで他人事のように笑った。


叔母さんは37歳。
東京都内に住んでいる。
名前は脇坂文恵。
あ、離婚したから大島文恵になるんだっけ?

37歳と言うことだが、
見た目はまだまだ20代で通用する。
いわゆる美熟女っていうやつかな。
こんなに若く見えて美人なのに
旦那さんは有名な女流作家さんとデキちゃって
あっさりと叔母さんを捨てた。

離婚して落ち込んでいるかと思いきや
先程のようにあっけらかんとした性格なので
いつまでもクヨクヨしてらんないわよと
ポジティブに生きていこうと思ったらしい。

かくいう僕は
両親の思いも知らずに
T大付属高校に合格してしまった14歳。
宮下健一という平凡な名前です。
一人息子と言うことで
けっこうわがままに育ってきました。

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