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凌辱のストーリー~雌犬に堕ちていく「涼子様」
第26章 バックミラー
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あの日。

車のクラクションに振りかえった涼子は、笑みをこぼしながら駆け寄っていった。

しかし後部座席に山岡の姿がいない事に気付くと、一瞬ではあるが表情が凍りつくようにこわばるのだった。

足元では涼子の愛犬のベスが、まとわりつくように座っている。

田代は軽く舌打ちした。

何度会っても変わらぬ嫌悪感丸だしの涼子の表情には、やるせなさを感じるのだ。

同じ様に嫌っていた山岡には「ご主人様」と呼びながら全てを捧げたくせに、自分には決して心を許そうとはしない。

山岡から涼子の調教ビデオも見せて貰った。

信じられない姿があった。

女神と憧れていた「涼子様」が気品ある顔を歪ませて山岡のコックを咥えていた。

四つ足で貫かれ、吠えていた。

メス犬の如く。

その後も車中でいちゃつく二人を見ながら、いつかは自分にも「ご褒美」として女神を抱かせてもらえると期待していたのだが、一向にその気配もなかった。

所詮、自分は三下で理恵にさえも見下されているのが現状とはいえ、ハッキリ言って面白くない。

合成写真を作ってメールを送ったり、山岡と猿芝居をして涼子を罠にはめたのは自分ではないかと田代は言いたかった。

山岡に殴られ、蹴られたのは芝居ではなく半ば本気でやられもしたのだ。

あの後は暫く痛みやアザが消えなかった。

しかし山岡にそれを要求する度胸は田代には無い。

自分は山岡の犬である事は自覚している。

その犬が自分の「ご主人様」の愛人を抱かせてくれとは、さすがに言えなかった。

田代に出来る事は、手に届かぬ女神を恨めし気に見つめる事だけであった。
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