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VRの罠(汚された愛と勇気の戦士達)
第20章 妖しい光
(徹君・・・・あったかい・・・。)

何故か、涙がこぼれてしまう。

愛は不思議な安心感に包まれていた。

とてつもない悪夢から目覚めたように。

夕暮れの日差しが二人を赤く染めていた。

二人はどちらともなく見詰め合うと、ゆっくり顔を近づけていった。

そっと唇を重ねあうと、愛の頬がほんのりピンクに染まった。

二度目のキスは大人の味がした。

徹の胸に顔を埋めて温もりに浸っている。

静かに時間が流れていく。

「あっ・・・。」

徹が短く叫んだ。

「な・・・に・・・?」

「ビューティー・エンジェル・・・・ほら、愛が大好きな・・・・。」

徹が指差す方角を見ると、大型のトレーラーが公園を去っていこうとしていた。

大きなコンテナの壁に、ビューティー・エンジェルの絵が一面に描かれている。

「本当だ・・・・。」

愛も小さく声を弾ませた。
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