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VRの罠(汚された愛と勇気の戦士達)
第4章 罠
「ビューティー・エンジェル・・・・。」
誰かの手が肩に置かれた。
「こっちを見るんだ。」
ゴツゴツした指が頬を掴んだ。
導くまま眼差しを向けると、男が見つめていた。
それが町田と分かるまで、何秒か時間がかかった。
「あっ・・・・。」
逞しい筋肉が、盛り上る腕で愛を包むように抱き寄せた。
倒れこむように身体を預けた愛は意外な事に、さしたる抵抗もしなかった。
「あうっ・・・はうっ・・・凄いっ・・・徹君っ・・・。」
麗子の叫び声が空しく聞こえてくる。
(もう・・・・。)
どうでも良い。
愛は、そう思っていた。
懸命に守り通してきた純粋な心が粉々に砕け散った後、少女は抜け殻になっていた。
それは町田に対する反射的な嫌悪感さえ忘れる程、強い衝撃だったのだ。
男の手が伸びる。
細いあごを指で支え顔を近づけてくる。
町田の表情が何故か優しく感じた。
大嫌いな筈なのに。
傷ついた心が無意識に求めているのかもしれない。
誰かの手が肩に置かれた。
「こっちを見るんだ。」
ゴツゴツした指が頬を掴んだ。
導くまま眼差しを向けると、男が見つめていた。
それが町田と分かるまで、何秒か時間がかかった。
「あっ・・・・。」
逞しい筋肉が、盛り上る腕で愛を包むように抱き寄せた。
倒れこむように身体を預けた愛は意外な事に、さしたる抵抗もしなかった。
「あうっ・・・はうっ・・・凄いっ・・・徹君っ・・・。」
麗子の叫び声が空しく聞こえてくる。
(もう・・・・。)
どうでも良い。
愛は、そう思っていた。
懸命に守り通してきた純粋な心が粉々に砕け散った後、少女は抜け殻になっていた。
それは町田に対する反射的な嫌悪感さえ忘れる程、強い衝撃だったのだ。
男の手が伸びる。
細いあごを指で支え顔を近づけてくる。
町田の表情が何故か優しく感じた。
大嫌いな筈なのに。
傷ついた心が無意識に求めているのかもしれない。