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あなたが消えない
第12章 刻み込む
私はそのまま、擦りながら翔の言葉を聞いていた。

「俺は翼を誰よりも愛してる」

「奥さんよりも?」

不安そうな私の頬に翔は触れて言う。

「比べるな…比べる程の愛が有るならば、それすらもおまえに全部やる…」

翔は私の手を握り、肩に乗せて、そのまま押し倒して、

「オマエニ、ヤル…」

そう囁いて、ググッと一気に奥の方へと翔は貫いた。

「…んぁぁあっ!」

私は欲しかったモノを入れられて、さっきよりも、もっともっと、凄く感じた。

ユサユサとグチョグチョといやらしい音を立てながら、私はこれでもかってくらい腰を振って感じた。

「あん…あん…あぁん!…翔…翔っ…感じる…キモチイイん…もっと…もっと…」

「もっと…もっと…激しく…欲しいんだろ?…分かってる…分かってるよ!…俺は翼を…本気で愛してるから!…」

翔の腰は更に激しく早く動く。

打ち付ける音が深夜の静かな部屋に響き渡る。

「もっと…もっと…深く愛して…愛して翔!…」

翔の奥さんに、もし万が一会う事になっても、翔の愛人として、凛とした態度で居たいから。

「んんっ…!…愛してる!…俺はおまえの旦那なんかよりも…おまえを愛してるよ!」

あそこが痛くても、避けてしまうくらい摩擦しても、私は何度も何度も欲しいと翔に叫んだ。

避妊もしないでするという事こそが、私たちだけの真実の愛の証なのだと。

「翔…翔しか愛さない!…私は絶対翔しか愛さないから…だから、翔…もっとお願い…私に刻んで…刻んでよ、翔の愛を…」

頭で思った言葉を、私は声に出して更に快感する。

「奥まで入れてやる…奥まで…もっと奥まで…俺を忘れるなよ…絶対に忘れるなよ…俺の愛してる感覚を…んんっ…あぁっ!…キモチイイ…すげぇキモチイイ…っ!」

下半身の感覚が麻痺して、もうグチャグチャ。

頭の中も、狂ったようにメチャクチャ。

もう、自分でも尋常じゃないくらい愛を叫び続けて、声がかすれてる。

翔の前なら、どんな姿にでもなれるよ。

私の本当の姿を見て?

私を知り尽くして?

翔の永遠の愛の証を、心が身体が壊れてしまうくらい刻んで?

あなたになら、どんなに苦しめてもらっても構わない。

それがあなたの永遠の愛の刻みならば、痛いくらい刻んで欲しい。
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