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あなたが消えない
第2章 永遠の仲
無意識に私の足は、その男の方向へと戻って行った。
理由なんて、後から浮かんだ。
引っ越しの挨拶しなきゃ…。
私の足が進む度に、その男もまた半笑いをしてタバコを消して、アパートの階段下に足を進ませていた。
間近で見るその男は、細身で背も高く、色白の艶かしい肌で、一重瞼のつり目のいかにも冷たそうな顔付きをしていた。
あまりにも綺麗な容姿に、私には眩しかった。
「はじめまして。こんにちわ。201号室に越してきた遠山と言います。 宜しくお願いします…」
緊張して言葉が上ずる。
「いえ、こちらこそ。はじめまして、永津と言います。永(なが)は永遠の永(えい)の字の方ですからね」
永遠…?
「あっ、何か奇遇ですね。私は永遠の遠(えん)の字で遠山だから…」
「そうですね。これも何かの縁。永遠という仲で、こちらこそ宜しくお願いします」
「はっ、はい!」
私はそう言われて恥ずかしくなってしまった。
照れて身体が熱くなる自分に気が付く。
この人を好きになってしまうかも知れない。
「今から、どちらへ?」
私はヘラヘラしながら答える。
「越してきたばかりだから、探索でもしようかと…」
「そう。なら、すぐ近くにしけたスーパーがあって、そこへ行ったらどうです?しけてますけど、 ここらではお値打ちで評判なスーパーなんですよ」
えっ…今、何て…。
「市街地から離れてるんで、畑も多いから、夏場なんて特に虫なんて飛びまくってますけど、静かでここはとても住みやすい場所ですよ」
畑や…虫って…。
永津さんは口元は緩んでいるものの、キツイ言い方してる。
「僕なんて毎日作業服で仕事してますから、虫なんて引っ付け帰って来ても、全く気が付きません」
やばい。
話を聞かれてる。
「たかだか三軒しか住んでないのに、挨拶周りだなんて、わざわざ気を使って頂いて有り難うございます」
この人。
私たちの、こないだの会話を話している。
理由なんて、後から浮かんだ。
引っ越しの挨拶しなきゃ…。
私の足が進む度に、その男もまた半笑いをしてタバコを消して、アパートの階段下に足を進ませていた。
間近で見るその男は、細身で背も高く、色白の艶かしい肌で、一重瞼のつり目のいかにも冷たそうな顔付きをしていた。
あまりにも綺麗な容姿に、私には眩しかった。
「はじめまして。こんにちわ。201号室に越してきた遠山と言います。 宜しくお願いします…」
緊張して言葉が上ずる。
「いえ、こちらこそ。はじめまして、永津と言います。永(なが)は永遠の永(えい)の字の方ですからね」
永遠…?
「あっ、何か奇遇ですね。私は永遠の遠(えん)の字で遠山だから…」
「そうですね。これも何かの縁。永遠という仲で、こちらこそ宜しくお願いします」
「はっ、はい!」
私はそう言われて恥ずかしくなってしまった。
照れて身体が熱くなる自分に気が付く。
この人を好きになってしまうかも知れない。
「今から、どちらへ?」
私はヘラヘラしながら答える。
「越してきたばかりだから、探索でもしようかと…」
「そう。なら、すぐ近くにしけたスーパーがあって、そこへ行ったらどうです?しけてますけど、 ここらではお値打ちで評判なスーパーなんですよ」
えっ…今、何て…。
「市街地から離れてるんで、畑も多いから、夏場なんて特に虫なんて飛びまくってますけど、静かでここはとても住みやすい場所ですよ」
畑や…虫って…。
永津さんは口元は緩んでいるものの、キツイ言い方してる。
「僕なんて毎日作業服で仕事してますから、虫なんて引っ付け帰って来ても、全く気が付きません」
やばい。
話を聞かれてる。
「たかだか三軒しか住んでないのに、挨拶周りだなんて、わざわざ気を使って頂いて有り難うございます」
この人。
私たちの、こないだの会話を話している。