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モーニングコーヒー
第9章 レベル9〜りんさんのスペック、あるいは思いもよらないスキル
靴下を脱ぐと髪を後ろに束ねてから道場に入り、
正座して深く礼をするりんさんは、
既に清々しいほど凛々しく見えて、
秀人と顔を見合わせてしまって、
慌てて後に続いた。


壁に掛かる竹刀を選ぶりんさん。
なんていうか、カッコいい。


秀人の手の大きさを確認しながら選んでやって、
俺も自分用に一本手にする。


誰も居ない時間帯でひっそりとした道場。

改めて3人並んで正座をして、
大先生に礼をすると、
「おお!
鈴ちゃん、久し振りだな?
あれ?
駿介もいるのか?」と、
若先生が声を掛ける。


やっぱり俺のポジション、
お付きの人なんだな。


「ご無沙汰しております。
あの、息子の秀人は初めて竹刀を持ちます。
駿介さんとは…
先日、入籍を致しまして…」


「ええ?
それはめでたいけど、
ここで知り合ったのかな?
随分、学年違うよね?」


「ここで同門だったことは、
今日まで知らなくて…」と、
りんさんが言う。


うん。
俺もビックリだよ。


「どれ、まずは礼の角度。
鈴ちゃんが一番綺麗だな」
と、言われる。


大先生が秀人の竹刀の握りを見て、
足捌きをしながら素振りをしてみせる。


秀人は見よう見まねでやってみる。


「身体の芯がぐらついているのお。
鈴ちゃんのを見てごらん?」と言う。


確かに本当に美しく流れるような動きで、
しかも全くブレない。

俺より、遥かに上だった。



「あとは、練習あるのみじゃのう」と、
大先生が笑う。


俺より更に背が高い若先生を見上げながら、
秀人は、
「僕も、先生みたいに大きくなりたい」と言うので、
みんなで声を上げて笑ってしまった。


「今度、高3か?
伸びると良いなぁ」と、
若先生は笑う。


「母は鈴ちゃんより小さかったし…。
僕は30近くなっても伸びたから、
君も伸びるかもな」と言われて、
秀人は俄然、張り切る。


「あんまりいきなり頑張らなくても…。
毎日するのが大事だぞ」と、
大先生が笑う。


帰りに一番手に馴染む竹刀を「持って帰りなさい」と言われて、
嬉しそうに袋に入れる。


「帰りに練習用の稽古着を用意しておきます。
来週からどうぞ宜しくお願い致します」とりんさんが言うと、

「3人でいらっしゃい」と、
大先生は和やかに言った。

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