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モーニングコーヒー
第13章 レベル13〜配信者Linの懐妊
りんさんの元夫さんの処へ行くのは半年ぶりだったが、
ご本人は少し歳を取ったというか、
柔らかく落ち着いた感じがして、
京子さんと釣り合った雰囲気になっていた。

午後の診察が始まる前ということで、
時間に限りがある訪問になったから、
りんさんがてきぱきと話をする。


「あの…もし嫌じゃなかったら、
私の父をここで雇って頂けませんか?
非常勤で構いませんので…」


「えっ?」


「帰国して暫くのんびりしてたんですけど、
やっぱり仕事をしたいと言っていて…。
出来たら、外国の方で、
言葉に困っている方のことを診察したいって。
勿論、脳外科でオペをするような仕事じゃなくて、
町医者っていうのかしら?
赤ひげ先生になりたいんですって?」と、
柔らかい声で朗らかに言う。


「あのさ。
良いの?
僕のこと…?」


「あ、パパ達には何も言ってないわ。
ちょっとお義母様と折り合いが悪くて…。
間に入って、貴方も大変だったのって言ってあるし、
再婚されて幸せに暮らしていることも伝えてあるわ。
だから私とのことは何も言わないで?
心配させちゃうから」


元夫さんは絶句してしまう。

「あんな酷いことをしたのに…」


「過去のことでしょう?
それに…私も貴方の気持ちを思い遣ったり考えたりする余裕もなかったし、
京子さんのことも気が付かなくて。
今はそれぞれ、
幸せなんだから、良いと思ってるの」


元夫さんと京子さんは涙ぐんでしまっている。


「それとね、
秀人、医学部に行くと言い出して、
駿さんのお父様の家に下宿させて貰いながら、
猛勉強してるのよ?」


「えっ?」


「貴方から勉強しろ、医者になれってずっと言われてた時は、
反発する気持ちしかなかったけど、
他人を助けることが出来る良い仕事だからって」


「そうか。
ありがとう」


週末に改めてりんさんのお父様と訪問することを約束して、
時間切れになった。


「それと、私…、
妊娠しました」と最後にりんさんは言った。


「それは…おめでとう。
病院は?高木のトコか?」


「はい。
秀人のことも気に掛けてくださってましたよ」


「俺からも宜しく伝えておくよ。
予定日は?」


「2月の終わりです」


「身体、気をつけて…。
駿介くん、宜しく頼みます」と、
頭を下げられてしまった。
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