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モーニングコーヒー
第2章 レベル2〜まさかの朝帰り
告って、
いきなりフラれた?

今、エンドロール流れてるトコ?


いやいや。
リセットボタン押して、
もう一度やり直せる!!


頭の中でグルグル考えていると、
りんさんが立ち上がってキッチンに行こうとするので、
俺も反射的に立ち上がって、
りんさんの肩に手を置いた。


「駿さん?」


俺はそのまま、りんさんを引き寄せて抱き締める…

ハズだったのに、
ジーンズのポケットに入れた携帯がけたたましく鳴り出した。

アラームだ。
土曜日は、昼の12時に最大の音量でセットしている。


ビックリして、俺は手を緩めて、
ポケットから携帯を取り出して止める。


「あの…お電話じゃないの?」

「いや、目覚まし。
俺、朝、起きられなくて…」

「ご飯、食べます?
もう、お昼だから、お昼ご飯ね?」

「えっ?」

「お時間、あればですけど。
昨日、付き合って貰ったので」

「そういえば、昨日の会計は?」

「お客様の入りが良かったからって、
オーナーさんがご馳走してくださったの」

「良かった。
俺、しこたま呑んだ上に、
踏み倒したかと思った」

「えっと、和食でも良いですか?
食材、結構尽きてしまって、
パンも無くて、
あり合わせですけど…」



そう言いながら、
ちょこまかとキッチンで動き回りながら、
小鉢に色々な惣菜を入れて、
2つのトレイに並べる。


「はい。
運んでください?
ご飯はたくさん食べれる?
お酒、残ってるなら、
少な目にします?」と言いながら、
ひとまず少な目にご飯をよそって載せる。
味噌汁も久し振りだ。



「なんか、料亭みたいだな。
凄い!」と呟いてから、
両手を合わせて「頂きます」と言った。


2人で食事とか、
夢のようだ。


っていうか、仕事の会食以外で、
誰かと食事をするのも、
いつ以来が判らないほど久し振りだった。


のんびり食べるりんさんの前で、
俺はガツガツと平らげていった。


食後の焙じ茶を淹れてくれて、
のんびり飲んだらようやく落ち着いた。


手を合わせて「ご馳走様でした」と言うと、
「お家の躾がとても良いのね?
お箸使いもとても綺麗」と褒められる。
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