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モーニングコーヒー
第2章 レベル2〜まさかの朝帰り
「ふーん。
結構上手いな。
若いから反応早いしな」と、
少し感心して呟く。


「ヘッドセットは?」


「えっ?
持ってないよ?」


「この辺に移動して…
ここから攻撃してみ?
武器はこっちの方が良いな。
そうそう。
2回攻撃して、
ローリングかジャンプしながらバックで回避を繰り返して?
上手いよ。
その調子!」


ギリギリで攻撃交わしながら削っていって、
倒し切った。


「やったー!」とガッツポーズして、
俺とハイタッチしてくる。

なんだ、やっぱり、子供じゃん。


「すげえ。
ママ、見てた?
駿さんの言う通りにしてら、
クリア出来たよ?」


「見てないです。
血が飛び散って怖いもの」


「だって、これ、
単なる映像だよ?」


「怖いものは怖いのっ!」て言うりんさんの方が、
なんだか子供みたいで可愛い。


「ねえ、駿さん、
この先は?」と言うけど、
そろそろタイムリミットだ。

それに、りんさんが本当に卒倒しそうな顔をしてる。


「んとね、
この先はマップのこの辺りを目指してみ?
天井からの雑魚キャラに注意な。
俺、そろそろ帰るわ」


「えー?
もっと一緒に居てよ」


「仕事があるんだ」


「ほら、秀人?
無理、言わないの。
駿さん、ごめんなさいね?」とりんさんが笑いながら、
「これ」って紙袋を渡してくる。


「あまりにも美味しそうに食べてくれたから、
お夕食にどうぞ。
昨夜の演奏も付き合ってくれて、
ありがとうございました。
また、カフェでね?」


「こっちこそ。
だらしなく泊まらせて貰って…。
ご飯もご馳走様でした。
あの…お弁当まで!」と言いながら頭を下げた。


秀人は、ゲーム画面を見たまま、
「駿さん、またね!
続き、今度教えて?」と言うので、

「お行儀悪いでしょ!
ちゃんと立ってご挨拶して?」とりんさんに叱られてる。


「私、食材買いに行きたいから、
その辺までご一緒する。
秀人は、まだゲームしてるのね?
本当にお泊まりするなら、
お父さんに自分で連絡してね?」と言って、
バッグを斜め掛けにする。


仕事の時と違って、
そして昨日とも違って、
ゆったりとしたワンピース姿がまた、可愛らしかった。
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