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モーニングコーヒー
第3章 レベル3〜スゴイ勘違い
金曜の夕方、いつものようにりんさんがカフェに立ち寄る。
俺が2杯目のコーヒーをマイボトルに入れて、
お弁当箱の入った紙袋を渡す。


「食材、買ってから帰るので、
ゆっくり来てくださいね?」と、
小さい声で言われた。

俺はウキウキしながら一度帰宅して、
念の為、ザッとシャワーを浴びてから、
洗いたてのTシャツに着替えた。

リュックに着替えのTシャツとパンツも入れて、
この前の花屋に寄ってみた。

同じ女の子の店員さんを探して、
すごく喜ばれたけど、
高かったでしょうと言われたことを伝えると、
「お花の価値が判る女性なんですね?
じゃあ、今日はこちらにしましょうか?」と、
黄色い可愛い花を選んでくれた。

ホワホワとして、可愛らしい。

「えっ?
そんなに安いんだ?」と言うと、
「お値段じゃないんですよ?
このお花、この時期だけなんです」と説明された。

「ダイニングテーブルにちょこっと置いても可愛いですよね?」と言われて、
確かにその通りだと思った。


スキップしそうな気持ちを抑えながら、
彼女の部屋に向かった。

エントランスの暗証番号は教えて貰ってたから、
玄関のドアのベルを直接押すと、
「はーい」という声がドア越しにして、
すぐにドアを開けてくれた。


「いらっしゃい」

「ドア、いきなり開けると危ないよ?」

「ちゃんとスコープ、見ましたよ。
思ったより心配性なんですね?」と笑われた。

「あれ?
秀人は?」

「LINEはしてみたけど、
連絡なくて。
どうぞ」とスリッパを出された。


「これ…。
えっと、名前は忘れた」

「まあ!
ミモザね?
可愛い!!
大好き。
ありがとう」と言って俺を見上げる。

あまりの可愛さに、
俺はりんさんをそっと抱き寄せてみたけど、
自分の心臓の音があまりにバクバクしているのが恥ずかしくなってしまう。

童貞かよ?
俺…。
いや、違うけど。


りんさんは、ふんわりしてて、
凄く優しい匂いがしてる。

胸とかフワフワで、
天国みたいだよ。

このまま、キスしたら…
嫌がるかな?


そう思いながら、
屈んで顔を覗き込んでみる。

頬をそっと撫でてから、
顔を上に向かせるようにして、
額にキスをした。


りんさんはそっと瞳を閉じる。
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