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モーニングコーヒー
第8章 レベル8〜ちょっと哀しい昔話
ベッドに横たわって、りんさんを抱き締める。


「今日、元夫さんと話をしたよ」

りんさんは静かに頷く。


「彼は確かに、
元々、京子さんとは付き合っていたけど、
りんさんと結婚して、
りんさんのことを心から愛していこうと思ってたんだよ」


「えっ?」


「でもさ。
あのラスボスみたいな婆さんの呪縛があったんだよ。
あいつに勝てなかったんだな。
ここ、剃ったの、
別に自分の趣味とかでやらせたんじゃなかったんだって」


「そうなの?」


「あの婆さん、
2人の営みを隣から見てたんだって?」


りんさんは少し震えて、頷いた。


「ちゃんと、妊娠させるか、
確認したかったんだってさ。
だから、よく見えるようにって、
脱毛させたんだって…」


りんさんは少し驚いた顔をしてる。


「そしたらね、
元々、りんさんのことを、
とてもピュアで天使みたいだって眩しく思っていたから、
その…毛が生えてないとさ、
少女みたいに見えて、
余計に神聖な感じがして、
勃たなくなったんだってさ」


「えっ?
私なんかじゃ魅力がないから勃たないって…」


「俺も、暗くてちゃんと見てないけど、
判る気がするよ。
凄く清純で、大切にしたいという気持ちもあって、
母親に逆らえないっていう負い目もあって…。
それで、逆に高圧的な態度を取ったんじゃないかな?」


りんさんは、泣いている。


「だから、秀人は、
ちゃんと父親からも望まれて産まれた子供だよ。
りんさんにも、秀人にも、
不器用なだけだった。
やったことは、勿論、酷いよ?
イライラして殴ったりしたんだろう?
でも、彼がりんさんと秀人を愛してたってことは、
俺なりに理解出来た。
りんさんを傷つけたことは許せないけど、
その分、俺が精一杯、
りんさんと秀人を愛して、護るから…」


りんさんは俺にしがみついて泣きじゃくっている。


「それに、元々、好きだった京子さんと、
やり直せるのは良いことだと思うよ。
あの婆さんが2人を引き裂かなかったら、
最初から夫婦になれてたはずだし」


りんさんは頷いてる。



「俺は、りんさんのここ、
明るいトコで見ても、多分、勃つよ。
凄く綺麗で、最高だと思う。
それって、鬼畜かな?」と言うと、
「やだ。駿さんてば…」と言って、潤んだ瞳で見上げた。


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