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近くて遠い
第12章 善人か悪人か
──────…
扉の開く音と漏れる朝日の温かさで私はゆっくりと目を開けた。
「あっ、すみません…起こしてしまって…」
寝ぼけ眼で眺めた先には昨夜お皿を割ってしまったメイドさんが頭を下げていた。
「いえ…大丈夫です。何か?」
「お洋服をお持ちしました」
「洋服……?」
不思議に思いながら、起こした身体を彼女が赤らめながら見た。
「あ…」
気だるい身体と
自分が一糸まとわぬ姿であることに気付いて慌てて布団をあてがった。
「ごっ…ごめんなさい…私っ…」
言葉を発するたびに頭がガンガンする。
それと同時に昨日の有川様の事はやはり夢ではなかったのだと痛感して何故か涙が出た。
「お気になさらないで。私しかおりませんので…
お着替えお手伝い致します」
あどけない表情で彼女は微笑むと、洋服を持って私に近付いた。
「そんなっ!大丈夫、自分で着替えられるから!」
「いえいえ、私のお仕事ですから…」
失礼します──
そう言って彼女は手慣れた様子で私に花柄で淡いピンクのワンピースを着せた。
「かわいい…」
「よくお似合いです」
思わずもらした言葉に彼女が微笑んだ。
「ありがとう…
あの…あなたの名前は?年はいくつ?」
ベッドの掃除をしようとする彼女の背中に言葉をかけると、彼女はクルッとこちらに振り返った。
「愛花(あいか)と申します。年は…17歳です」
「17歳…やっぱり私と同じ…愛花って名前もかわいい…」
私の言葉に愛花ちゃんは目を見開いた。
「しっかりしていらっしゃるから年上だとばかり思っていました」
扉の開く音と漏れる朝日の温かさで私はゆっくりと目を開けた。
「あっ、すみません…起こしてしまって…」
寝ぼけ眼で眺めた先には昨夜お皿を割ってしまったメイドさんが頭を下げていた。
「いえ…大丈夫です。何か?」
「お洋服をお持ちしました」
「洋服……?」
不思議に思いながら、起こした身体を彼女が赤らめながら見た。
「あ…」
気だるい身体と
自分が一糸まとわぬ姿であることに気付いて慌てて布団をあてがった。
「ごっ…ごめんなさい…私っ…」
言葉を発するたびに頭がガンガンする。
それと同時に昨日の有川様の事はやはり夢ではなかったのだと痛感して何故か涙が出た。
「お気になさらないで。私しかおりませんので…
お着替えお手伝い致します」
あどけない表情で彼女は微笑むと、洋服を持って私に近付いた。
「そんなっ!大丈夫、自分で着替えられるから!」
「いえいえ、私のお仕事ですから…」
失礼します──
そう言って彼女は手慣れた様子で私に花柄で淡いピンクのワンピースを着せた。
「かわいい…」
「よくお似合いです」
思わずもらした言葉に彼女が微笑んだ。
「ありがとう…
あの…あなたの名前は?年はいくつ?」
ベッドの掃除をしようとする彼女の背中に言葉をかけると、彼女はクルッとこちらに振り返った。
「愛花(あいか)と申します。年は…17歳です」
「17歳…やっぱり私と同じ…愛花って名前もかわいい…」
私の言葉に愛花ちゃんは目を見開いた。
「しっかりしていらっしゃるから年上だとばかり思っていました」