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近くて遠い
第15章 芽生え
「安心しろ。何もなければ怒らない。さっきも言っただろう。」
光瑠さんは笑うのをやめると、ニヤリとしたままそう言った。
何もなくても、イライラしてたくせに…私は心の中で密かに悪態をついた。
「さ、もう23時だ、寝ろ。」
そう言って私の頬をさする光瑠さんの手に私は自身の手を重ねた。
「光瑠さん……」
大きくて綺麗な手…
ずっと触ってたい…
「どうした?」
深いその瞳を私はじっと見つめた。
今なら聞ける…かも…
「光瑠さんにとって…
私は……なんでしょうか……」
「え………?」
「こんなに…良くしてくださって…私だけじゃなく母も隼人も…
とても助かるのですが…
どうして光瑠さんがここまでしてくださるのかなって…
私は特別何か出来る訳でもないのに…」
光瑠さんは私の問いに固まったあと、困ったような顔をした。
その様子を見て、一気に不安が私を襲った。
バカだ
なぜ私はそんなことを聞いたのか…
聞かなければ傷付かないのに…
場の雰囲気に流されてしまった…。
「ごめんなさいっ!何でもないです!おやすみなさいっ!」
答えを聞くのが怖くなって私はすかさず布団を被った。
どうしよう…
泣きそう…
「真希…」
そうだ、私がいけないんじゃない。
光瑠さんが
急に優しくなったりするからっ…
「……おいっ!」
「きゃっ」
勢いよく布団をはがされると、光瑠さんは私の腕を掴んで引っ張るとそのまま力強く私を抱き締めた。
「……怒るような事があれば怒るぞ。
今のお前の行動はそれだ。」
光瑠さんの胸に密着していて声が余計に身体に響く。
「すみません…」
大きな身体にすっぽりと入ってしまった自分の身体を私はより小さくさせた。
光瑠さんは笑うのをやめると、ニヤリとしたままそう言った。
何もなくても、イライラしてたくせに…私は心の中で密かに悪態をついた。
「さ、もう23時だ、寝ろ。」
そう言って私の頬をさする光瑠さんの手に私は自身の手を重ねた。
「光瑠さん……」
大きくて綺麗な手…
ずっと触ってたい…
「どうした?」
深いその瞳を私はじっと見つめた。
今なら聞ける…かも…
「光瑠さんにとって…
私は……なんでしょうか……」
「え………?」
「こんなに…良くしてくださって…私だけじゃなく母も隼人も…
とても助かるのですが…
どうして光瑠さんがここまでしてくださるのかなって…
私は特別何か出来る訳でもないのに…」
光瑠さんは私の問いに固まったあと、困ったような顔をした。
その様子を見て、一気に不安が私を襲った。
バカだ
なぜ私はそんなことを聞いたのか…
聞かなければ傷付かないのに…
場の雰囲気に流されてしまった…。
「ごめんなさいっ!何でもないです!おやすみなさいっ!」
答えを聞くのが怖くなって私はすかさず布団を被った。
どうしよう…
泣きそう…
「真希…」
そうだ、私がいけないんじゃない。
光瑠さんが
急に優しくなったりするからっ…
「……おいっ!」
「きゃっ」
勢いよく布団をはがされると、光瑠さんは私の腕を掴んで引っ張るとそのまま力強く私を抱き締めた。
「……怒るような事があれば怒るぞ。
今のお前の行動はそれだ。」
光瑠さんの胸に密着していて声が余計に身体に響く。
「すみません…」
大きな身体にすっぽりと入ってしまった自分の身体を私はより小さくさせた。