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近くて遠い
第20章 探り合い
細く長い指を茂みの中に、入れていき、敏感な突起を捕らえた。



「ひゃあっっ…!」



ビクンと身体を反らせる真希。


光瑠は容赦なくそこを刺激する。



腹が立つ…


読めそうで読めない真希が焦れったくて…



加減が出来ない…


「あぁっ…!っ…んんっ」



そのまま光瑠は真希の口をキスで塞いだ。



俺の事だけを…


俺の事だけを考えろっ!


余計なことは一切考えるな…!


「はぁっ…真希っ…!真希っ…!」



狂ったように、光瑠は真希の名を呼ぶ。



暖かいシャワーがまだシャツを着ている光瑠の背中に降り注ぐ…


「んんーー!」


真希は言葉にならない悲鳴を上げると、

身体から力が抜けるのが分かった。



「はぁっ…真希っ…!」



カクンと膝が折れて下に身体がずれそうになるのを、光瑠は慌てて支えた。


真希の腕を引っ掛けた肩にずっしりと重みを感じる。


「……真希…?」



キスで上がった息を整えながら、光瑠はぎゅっと真希を抱き寄せた。



真希は吐息を漏らすばかりで、ぐったりとして動かない。



少し…


無理をさせすぎたか…



光瑠は困惑しながら、抱き締める力を強めた。


「こんな強引にっ…」



ようやく真希が口を開いた。



「……すまなかった…」



真希の小さな叫びに、光瑠は素直に謝る。



どうしても、真希の前じゃ自分をコントロールできなくなる……


困らせたい訳でも…

泣かせたい訳でもないのに…



「……お前が、遠くを見るから…」



光瑠の言葉に真希がゆっくりと顔を上げる。



シャァ──…とシャワーの音が鳴り響く…



光瑠も、ジッと真希を見下ろした。



「お前の考えてることが分からない…
笑うようになったと思えば…また泣き出して…
俺の言葉も聞かずに上の空になる…」



不安だ…



堪らなく……
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