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近くて遠い
第41章 けじめ
父の言葉を聞いて、真希は、はぁっと息を飲んで思わず光瑠の首に腕を回して抱きついた。
「おっ…!!」
突然の事に光瑠は身体をよろめかせたあとに、口元を緩めて真希の頭を撫でた。
そんな二人の幸せそうな様子を父は嬉しそうに眺めていた。
「お姉ちゃん、僕と離れちゃうの……?」
「「……!?」」
ふと聞こえた幼い声に、真希と光瑠はハッとして隼人を見た。
「隼人……」
真希は光瑠から離れると、切な気な顔をする隼人を引き寄せて抱き締めた。
「お姉ちゃん……」
泣き出しそうな隼人の声に、真希は動揺した。
どんなことがあっても一緒にいると約束した、
大切な宝物…
「隼人、お姉ちゃんを困らせるな…」
父はそう言うが、隼人はぎゅっと真希に抱き付いたまま離れない。
「……光瑠さん…、私、やっぱり…」
真希は隼人を抱き締めながら、光瑠を見た。
そんな真希を見て、光瑠はしばらく固まったあと、フっと笑った。
どこまでも家族想い…
それが、真希だ…
そしてまた真希の父を見た。
「……隼人も、引き取ってもよろしいですか…?」
「えっ…!?」
「光瑠さんっ…!?」
真希の腕の中で顔を覗かせた隼人の頭を光瑠はわしゃわしゃと撫でた。
「有川さんっ…そこまでしていただかなくても…」
「ひかるー!!」
父が焦って声を出すと、隼人が真希から離れて光瑠に抱き付いた。
「……転校したくないだろ?」
光瑠の問いに隼人が首を縦に振った。
「で、でもっ…光瑠さんっ…」
「そんな…有川さん、無理はしないでくださいっ!」
焦る親子に光瑠は笑みを返した。
「無理なんかしてません。
僕は
子供が好きなので…」
「おっ…!!」
突然の事に光瑠は身体をよろめかせたあとに、口元を緩めて真希の頭を撫でた。
そんな二人の幸せそうな様子を父は嬉しそうに眺めていた。
「お姉ちゃん、僕と離れちゃうの……?」
「「……!?」」
ふと聞こえた幼い声に、真希と光瑠はハッとして隼人を見た。
「隼人……」
真希は光瑠から離れると、切な気な顔をする隼人を引き寄せて抱き締めた。
「お姉ちゃん……」
泣き出しそうな隼人の声に、真希は動揺した。
どんなことがあっても一緒にいると約束した、
大切な宝物…
「隼人、お姉ちゃんを困らせるな…」
父はそう言うが、隼人はぎゅっと真希に抱き付いたまま離れない。
「……光瑠さん…、私、やっぱり…」
真希は隼人を抱き締めながら、光瑠を見た。
そんな真希を見て、光瑠はしばらく固まったあと、フっと笑った。
どこまでも家族想い…
それが、真希だ…
そしてまた真希の父を見た。
「……隼人も、引き取ってもよろしいですか…?」
「えっ…!?」
「光瑠さんっ…!?」
真希の腕の中で顔を覗かせた隼人の頭を光瑠はわしゃわしゃと撫でた。
「有川さんっ…そこまでしていただかなくても…」
「ひかるー!!」
父が焦って声を出すと、隼人が真希から離れて光瑠に抱き付いた。
「……転校したくないだろ?」
光瑠の問いに隼人が首を縦に振った。
「で、でもっ…光瑠さんっ…」
「そんな…有川さん、無理はしないでくださいっ!」
焦る親子に光瑠は笑みを返した。
「無理なんかしてません。
僕は
子供が好きなので…」