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不良の彼は 甘くて強引
第8章 S彼とお出掛け

試着室の中、渡された服を眺めた柚子は幾つかタグをチェックする。
非常識的に高い服はない。
シャッ
「まだ着てないのかよ」
試着室のカーテンを少し開け匠が顔を入れてきた。
「な、何してるんですか!!?」
タグを見る彼女に
「サイズが合わないのか?」
ずかずかと試着室に入ってきた。
「え!? いや、大丈夫ですから」
匠は柚子の持っている服を見る。
「小さいな…こんなのに入るのか」
小柄なうえに細身の彼女には、Sサイズだろうと随分ゆとりができるのだ。
「大丈夫なら…さっさと着替えろ」
匠は当然のように柚子の服を脱がせ始めた。
「…ええ!? あの…!!」
外には店員がいるため
あまり大きな声で抵抗はできない。
修一が持ってきた服はというと、大人っぽいシャツに、彼女が着たら膝下丈になるシンプルなスカートだった。
どちらも柚子にとっては大きくスカートもベルトを使って腰に引っ掛けて着ている。
そのぶかぶかの服を匠は少々乱暴に脱がせていった。
「…ッ!……自分で、やりますから…!!」
ボタンを無遠慮に外していく手を掴み、声を潜めて訴える柚子。
はだけた胸元から彼女の胸が顔を出す。
「ブラもでかいな」
修一が持ってきた下着もまた彼女の小ぶりな胸には合っていない
匠は馬鹿にするように、ブラの肩紐を軽く引っ張ってみせた。
柚子は胸を隠すように手を合わせ、デリカシーの欠片もない彼を睨みつける。
だが服を脱がせるその手が止まることはなく…
シャツを奪われた柚子は、急いで店員に渡されたものを試着する。
スカートも同様に。

