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不良の彼は 甘くて強引
第10章 本心
“結局、連れてこられちゃった…”
柚子は紗織に連れられて近場のファミレスに来ていた。
そこで紗織は紅茶とチョコレートケーキを二人分注文する。
「いいのよ、わたしが無理やり連れてきてるんだから」
遠慮する柚子にそう紗織は言った。
“匠さんの、知り合い…”
もしそれが大学関連なら安全
でも、プライベートでの知り合いだったら…怖い
柚子はそわそわしている。
そんな彼女を見て、紗織はにっこりと微笑んだ。
「矢崎さん…ううん、柚子ちゃんは本当に可愛らしいわね」
「えっ」
「匠のことはどう思ってるの?」
「ええ!?」
突然の問いかけに、全くついていけない柚子。
「どう思うって…!?」
「好きなの?」
「す、好き……!!?」
な、何を言ってるのこの人
好き???
なんでそうなるの
というか、なんでそんなこと聞くの!?
「あの…九条さん…っ」
「紗織でいいわ」
「…紗織さんは、匠さんとはどういう…」
この人はいったい何者なの
「元カノ」
「えッ?」
紗織は平然と答える。
「匠の元カノ、三年前に別れたけどね」