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不良の彼は 甘くて強引
第10章 本心
「…んッ!!」
匠の舌が口の中で暴れる。
一ヶ月ぶりに受け入れたそれは容赦ない。
「ぁ…んあ………ハァ」
激しすぎる舌使いに何とか呼吸しようと大きく口を開けるが、そんな暇は与えられなかった。
ピチャ、ピチャ...
口の中で
舌と舌が絡まる。
次第にその動きは落ち着きをとり戻し、今度はねっとりと絡みついてくる。
“ひどい……!!”
柚子は匠の腕に引き上げられたまま、つま先が辛うじて地面に触れている程度。
匠を押しのけていたその手はいつの間にか彼のシャツを握りしめていた。
あんなに何度も何度も考えて、やっと自分の本心にたどり着けたのに…
なのにどうして、こんなに甘いキスをするの?
お願いだから……ッ
わたしの決心を
溶かさないで───!
ピチャ クチュ..
クチュ
「ハァ……ぁ、ん……ふ…っ……!」
二人の唾液が絡み合うその隙間から、熱っぽい溜め息がもれる。
柚子の赤みを帯びた顔が苦しげに歪んでいた。