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不良の彼は 甘くて強引
第11章 ベンチ
「お前…全然ページが進まんな」
ドキッー!
心を読まれたようで固まる柚子から、匠はノートを取り上げてしまった。
「か、返して!!」
取り返そうと伸ばした手を匠は素早く掴みとる。
「あ……!!」
どうしたんだろう
わたし……
手を捕まれて、自らの鼓動が余計におかしくなるのを感じる。
そんな、嘘…
紗織さんに聞いたことを忘れたの?
駄目よ、この人は…!!
「離して…!!」
無駄な抵抗をする柚子を、匠は嘲笑う。
「柚子…、勝負の続きをするか…?」
「勝負……!?」
「俺を許さないんだろう?許した時が、俺の…勝ちだな」
匠は
捉えた彼女の手に
軽くキスをした。
「やッ…」
「負けるつもりなど無いけどな…!!」
柚子の細指に
匠の舌が這う──