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不良の彼は 甘くて強引
第11章 ベンチ
「くッ…」
指先に感じる、生暖かなぬめり──
匠の口から伸びる長い舌が目の前で自分の指に絡まりついているその光景は、実にエロティックだった。
「待って…!! 三上先輩がくるかも…!!」
人に見られることを恐れた柚子は思わず翔の名を出してしまう。
三上先輩……?
──先程の男か
「誰だ、三上とは…、お前の待ち人か」
余計なこと言ってしまった。
柚子がそう思った時には、もう遅い。
「生意気だな…!!」
匠の腕が柚子を引き寄せ、指を舐めていた舌を首筋に移動させる。
「……ああッ ダメ…」
「少々お前を自由にしすぎた。あまり調子にのる前に…俺の印をもう一度植え付けてやるよ」
低く、小さく囁くその声に
嫌悪を感じるどころか
身体中の血液が沸騰したように、心臓が高鳴ってしまう。
「……っ」
柚子の首筋には匠に吸われてくっきりと赤い痕が付けられていった。