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不良の彼は 甘くて強引
第12章 浴衣祭り
立ち上がったまま固まる柚子。
ちらりと横を見ると、美佳がこちらを向いてガッツポーズをしている。
匠と入れ替わるように教授が講義室に入ってくると、周りの友人が慌てて固まったままの柚子を座らせた。
講義が始まり我に返った柚子はノートを広げ、何事もなかったかのように授業にのぞむ。
「──…?」
どういう意味だっけ、今の
むむむ…
じゃあわたし、明日のお祭りに匠さんと行くの?
いや、確かに…
誘ったのは、こちらの方だ。
「でも……」
こわっ……!!
想像しただけで、ペンを持つわたしの右手はカタカタと震えだしてしまった。