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不良の彼は 甘くて強引
第14章 そこを動くな
「…かはッ……ハァ、ハァ、ハァ……!!」
「──イッたか…柚子」
息を切らし僅かに目を開けた柚子の視界にうっすらと映ったのは、優しい笑みを浮かべて自分を見つめる匠の顔──
今までに見たことのないような優しげな表情なのにやることは悪魔だ。
「挿れてほしいか…?」
柚子の中から指を引き抜き、絡みついた蜜を彼女の頬になすりつけると
それを長い舌で舐めとった。
「…ハァ…!ハァァ…、…え…?」
「…挿れてほしいなら…その口で言え」
頬を舐める匠はそのまま彼女の耳元で囁く。
「……!!」
いらない
その一言が、言えない。
匠によってすっかり高められた官能は、自らを満たしてくれる何かを欲して柚子の理性に蓋をしようとしていた。
「そんな……!」
「…迷うのか?」
鼓膜を震わす熱い息が、柚子の拒否の言葉を詰まらせる。
柚子の心の葛藤に水を差すように匠の手が胸を愛撫し始めた。
「…あ……アっ……!」
駄目よ…ダメ!!
そんなイヤらしいこと、
絶対に言ってはいけないわ…!!
「……ハァ…あ」
理性を、しっかり持って…
「…い」
「・・・・」
「や…、…っ…です」