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不良の彼は 甘くて強引
第16章 海
───…
日暮れを合図にするように少しずつ人が散り始めた。
もとの人数もそれ程多いわけではなかったので、ビーチは早くも本来の静けさを取り戻そうとしている。
柚子はというと、自分は少しだけ泳いだだけで砂浜へ腰を下ろしていた。
彼女の視線の先には匠がいる。
「…ふぅ」
匠はかなり沖の方で泳いでいる
大丈夫だろうか…。
夏の空は日が暮れた後でもまだほんのりと明るいものだ。それでも、あまり暗くなる前には止めておかないと危ない…。
柚子は心配そうな顔つきで匠の姿をおっていた。
今度は、見失わないように。
「……!?」