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不良の彼は 甘くて強引
第16章 海
「ねぇ、そこの姉ちゃん!!」
先ほどまでの険悪なムードから一転、急に声色を上げた男に柚子は益々寒気をおぼえた。
「……」
砂浜にぺたんと座りこんだ柚子は、あくまで気づかぬふりを貫いていた。
だがそんなことで見逃される筈もない。
「無視はやめてよ~」
あっという間に囲まれてしまい男の一人が彼女の横に座る。
「…君さぁ、市ノ瀬くんの彼女なのかな?」
「……っ」
こういう時は相手にしないのが一番だ。柚子はそっぽを向いている。
しかし横に座った男の手が、砂浜に置かれた彼女の手に添えられた。
「…っ 離して……!」
片手の動きを封じられ彼女の顔に焦りが現れる。
「ってか超美人じゃん!!」
「清純派かよ」
「でもあいつの彼女だからな、こんな顔してエロいんだろ?」
「市ノ瀬くんとヤりまくってんのかよ?」
好き勝手な言葉を柚子に浴びせる。
無視を貫く柚子に、痺れを切らした横の男が声色を変えた。
「…答えないとか…、舐めてんじゃねぇぞ」
「…ッ……!!」
ツツーーー…
その指が
彼女の脇腹を這う。
「…!!…いい加減にして…っ」
そう言って身をくねらせる様子に、男たちは益々盛り上がってしまう。
「わっ、すげーそそる~」
「あいつなんかほっといて俺らと遊ぼーよ」
「俺が気持ちよくしてあげるからさぁー」