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不良の彼は 甘くて強引
第19章 異変
「──…」
手紙の内容に一通り目をまわした柚子。
匠は小さく溜め息をつき彼女のうなじに熱い息が吹きかかる。
「匠さん…」
「何だ」
「……これ、……!」
柚子は言葉に詰まる。
何と声をかけるべきなのか分からない…。
ゆっくりと瞼を上げた匠は彼女の持つ手紙にちらりと目をやった。
「ふっ…」
皮肉っぽく笑う。
「それがどうかしたのか…、じじいが一人死んだだけだろう」
「何を言ってるの…!」
手紙の送り主は
彼の母のようであった。
「お父様が…、…お亡くなりに?」
「・・・」
「匠さん…!!」
匠は答えようとしない…。
「これ…、いつの手紙なんですか…!?…あッ!!」
彼女を捉えた手がその胸を服の上から揉みしだき始めた。
柚子はとっさに抵抗する。
「ねぇ!どうしたの…!?」
匠のその行動は、普段の彼の強引さと比較してみてもやはり"異常"に思えた。
腕の中でもがく彼女を匠はベッドに押し倒す。
「ダメ…!!」
服の中に手を差し込まれ、彼の指が直接その膨らみに触れる。
「あの男が死んだところで俺にはなんの関係もない」
「…やめて!!」
柚子には今の匠がひどく恐ろしく見えた。
違う…!
いつもの彼じゃない…!!