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不良の彼は 甘くて強引
第19章 異変
「大学に来なかったのは…、お父様のことが原因ですか……!?」
自分に覆い被さる彼の胸を押し返しながら柚子は必死に匠に問いかける。
お願い…!!
冷静になって……
「あんな軟弱な男、俺の親でもなんでもない」
「あんッ…」
不気味に笑った匠は、彼女の乳首を指の腹で潰すようにこね回した。
「いやだっ…!」
"今の"彼には抱かれたくない
柚子の本能がそう訴える。
「酷い…自分の父親をそんな風に言うなんて…!!」
「奴は生きていても何の役にもたたない、……そんな人間だった」
「……!!」
匠の手は胸だけに留まらず、柚子のスカートをたくし上げ現れた太股に指を這わす。
“いや…!!”
「やめて!! 不謹慎です!!!」
柚子は精一杯の叫びで拒絶の意を表す。
匠の動きが止まった。
「・・・・」
「いくら匠さんでも…お父様に向かってそれではあまりに失礼です」
静かになった彼の瞳をみつめ
震える唇でたしなめる。
「二人の間に何があったのか知りませんけど……父親が…亡くなったんでしょう?……こんなことをしていていいわけが…、…ッ──!!」
匠を説得する柚子の口を、彼の手が塞いだ。
「…んんッ!」
顔を強く掴まれて、柚子が苦しげに呻く。
その瞬間、不気味な笑みを浮かべていた匠の表情が急に変わったのだ。
「この俺に……、" 正論 " を語るな…!!」
「……!!」
彼の表情に柚子は怯える。
怒ってる……!!