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不良の彼は 甘くて強引
第19章 異変
「言った筈だ…生意気な女はいらない。お前は黙って俺に抱かれていればいい……!!」
「・・・!!」
柚子の口を塞いだ手が離される。
匠は彼女の服をたくし上げ、その柔らかな膨らみに顔をうずめた。
“ひどい…!!”
もうこの人の前で泣きたくなんてないのに、涙が勝手ににじんでくる。
「あッ…!」
匠の舌が胸の突起に絡まる。
「ハァ…お願い…!」
こんな形で
まるで物のように抱かれるのはイヤ…!!
「──やめて!!!」
ビシッ!!!
「・・・・」
「ハァ…ハァ…ッ」
柚子に叩かれた匠の頬が赤く変色していく。
匠はゆっくりとその顔を彼女に近づけ、鼻と鼻がつきそうな距離で柚子の揺れる瞳を冷たく睨みつけた。
「…覚悟はあるのか」
どうしようもない威圧感。
柚子は肩を震わせ固く目を閉じる。
ギリッ...
眉間に深く皺を寄せ歯を食いしばった匠は怯えた彼女を一睨みすると…
静かに身体を離した。
「もういい…」
「ハァ……!!」
匠はベッドから離れ、横たわる柚子に背を向ける。
「帰れ…!!」
ベッドから起き上がり彼の横を通り抜け、靴を掴んで部屋を飛び出した柚子を
匠は背を見せたまま振り返ることはなかった──