この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
不良の彼は 甘くて強引
第23章 お前を喰わせろ


「まだ間に合う…!!」

鞄を抱き締めたまま
柚子は匠の胸に頭を押し付ける。


彼女の頬を離れた匠の手は置き場所を無くして宙をさまよい、柚子の頭に添えられた。



「俺はもう…後戻りはできない」


すでに狂っている。



匠の言葉に、柚子は俯いたまま首を横に振る。



「そんなこと…ありません」



だって匠さんは──




柚子の脳裏に浮かぶのは、あの夏の夜





『お前もこれが好きか…?』

『好き…!』

『そう…か』




共に眺めた銀色の海

漆黒の水平線


あなたは
あの景色を好きだと言った。





「自然の美しさに浸ることも、その目映さに目を細めて魅入ることも…」


「…!?」


「美しいものを、素直に綺麗と思える……。誰もが持っている"普通"の感情を、あなたは見失っていない…!」


「普通…!?」





《ほんの少しも…綺麗だと…そういう気持ちになれない人間がいたならば…》




先輩が気づかせてくれたこと


匠さんは……普通の人。


怖くなんかない……!
狂ってなんかいない…!!





/694ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ