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不良の彼は 甘くて強引
第23章 お前を喰わせろ
この俺が今
冷静でいられなくなろうとしている……!
「どういうことだ…」
親父のことも、奴らへの蔑みも、この七年間も
すべてを忘れて……
わけの分からん事を言って腕の中でしゃくり泣くこの女を
今、欲しくてたまらない…!
「……後悔するぞ」
彼女を強く引き寄せたまま
匠は最後の忠告を送った。
そろそろ、お前を俺から守っている
枷が外れる頃合いだ──
今にもこぼれ落ちてしまいそうなその鍵を、匠は目を閉じて、懸命に開けまいと制御しようとする。
同時に、柚子を包む腕の力が徐々に増していった。
「…?」