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不良の彼は 甘くて強引
第4章 目覚め


しばらくして匠はゆっくりと顔を離した。


どこか名残惜しそうに、2人の唾液が糸を引く。


「……ハァ…ハァ…ハァ…」

やっと呼吸を許された柚子は深く息を整えた。




「下手くそ」



!!!!!!!



いきなりの捨て台詞に柚子は目を丸くする。


「…なッ!!!」

「まぁいいさ。今度ゆっくり教えてやるよ、キスの仕方をな……柚子」


匠はそう言い捨てて立ち上がった。



…ありえない


気絶させられて

さんざん身体を弄ばれて

朝起きたら殺されかけて

いきなりの甘いキス....

そしてこの軽い態度



「おかしいわ……あなた」

「当たり前だ、まともな人間はレイプなどしない」

「・・・・・」

「いいからそろそろ起きろ、もう朝じゃない、昼間だ」

「え!?…あ、大学…っ」

「日曜だ」


そうだった……


こんな状況でも大学が気になってしまうことこそ、柚子が真面目たる所以。




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