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不良の彼は 甘くて強引
第25章 温もり



───




「…どうですか?」



シャワーを浴びた二人はカウンターに座り、朝食にシリアルを牛乳をかけて食べていた。

それと一緒に柚子が持ってきた潰れたケーキも切り分ける。


「不味くはないが…──」


甘い……


「…何故ケーキなんだ」


基本的に甘い菓子は好きではない匠は、柚子のチョイスに疑問をもつ。



「だって浴衣祭りの時…、綿菓子を美味しいって言ってたから…。甘いもの好きかと思って」

不安げに答える柚子。


「……?」


そんな事言ったか?
全く記憶にないな。

綿飴は食べた気はするが…
確か俺の好きな味では無かったはずだ。



「……嫌いですか?」


だがこうも…
眉をハの字にして聞かれたら


「…嫌いではない」


そう言わざるを得ない彼だった。




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