この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
不良の彼は 甘くて強引
第25章 温もり
───
「…どうですか?」
シャワーを浴びた二人はカウンターに座り、朝食にシリアルを牛乳をかけて食べていた。
それと一緒に柚子が持ってきた潰れたケーキも切り分ける。
「不味くはないが…──」
甘い……
「…何故ケーキなんだ」
基本的に甘い菓子は好きではない匠は、柚子のチョイスに疑問をもつ。
「だって浴衣祭りの時…、綿菓子を美味しいって言ってたから…。甘いもの好きかと思って」
不安げに答える柚子。
「……?」
そんな事言ったか?
全く記憶にないな。
綿飴は食べた気はするが…
確か俺の好きな味では無かったはずだ。
「……嫌いですか?」
だがこうも…
眉をハの字にして聞かれたら
「…嫌いではない」
そう言わざるを得ない彼だった。