この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
不良の彼は 甘くて強引
第25章 温もり


「…あのー…匠さん」

「どこか出掛けるか」

「…え!?」


何か言いかけた柚子は、突然の提案に驚いた声をあげる。

匠はチャンネルころころとを変えながら退屈そうに言った。


「──…ここにいても暇だからな」


「……!」


夏の海以来、二人でどこかへ出掛けたことはない。

嬉しいけれど


「…本当にいいんですか?」

「…どうした」


だって…


「わたし…海から帰ってきた日からずっと、…匠さんに避けられてると思ってました」


「…!?…何故そうなる」


匠には彼女の言っている事がいまいちわからなかった。

父親の悲報があった後ならまだしも、それ以前で、彼女を避けていたという心当たりが彼にはない。




「キャンパスの外でなかなか会ってくれないし」

「…! それは…。──事情があったからだ。お前が気にすることではない」

「大学で会っても、匠さんが顔をそらすことが何度かあったので…」


地味に傷ついてたりして



「ああ…、あれは…」


匠は思い出したように呟く。



「俺を見つけた途端、お前が嬉しそうに駆け寄ろうとしてくるから…──」


そこで声が途切れた。



「・・・・」


…にやけそうになる顔を隠していただけだ。







「?」


またもや顔をそらす彼の横顔を、柚子は不思議そうに見ていた。




/694ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ