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不良の彼は 甘くて強引
第25章 温もり


匠はというと、動物たちよりそんな彼女の方を面白がって見ていた。


何故そんなことを疑問に持つんだ。

そんな些細なことまで…
目に留める必要があるのか。




「よくよく考えると……何でシマウマはあんな模様になっちゃったんでしょうか」


ダーウィンの進化論が正しければ…

茶色の馬がシマウマに?
それともシマウマが茶色に進化していったのかな?



──柚子の疑問が尽きることはない。



「…何故だろうな」


そして匠は、彼女の問いかけに答えることのできない自分に驚く。



未知の疑問…
今まで頭をよぎることすらなかった世界。


柚子とともにいることで、初めて開かれる世界。




何故…


お前の目はそれほど輝いている。





「匠さんは?不思議だと思いませんか?」



「ああ…、…不思議だな」




お前の方がよほど


俺にとっては不可思議だ…。








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