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不良の彼は 甘くて強引
第4章 目覚め
…───
あの時はただ
マスクの下に隠されていた透き通った美しさ
それを見たとき
ふいに、自分の色に汚してやりたくなった。
少しからかってやろう
それだけのつもりだった。
ところがどうだ
いつの間にか我を忘れてあの女の身体を貪り喰っている自分がいた──
「…面白くなってきたな」
匠はバイクにまたがり、甘い一夜を過ごした倉庫を後にしたのだった。
そして
家にたどり着いた柚子
彼女は泥やすすで汚れた衣服に顔をしかめると
それらを脱ぎ捨て
バスルームに直行した。
扉を開け中に入ると
鏡に映ったのは自らの裸体。
見慣れているはずのその身体を改めて意識してみる。
顔...首...肩...
胸...腰...、そして...
「……!! いやらしい!!!」
バスタブに入った柚子は勢いよくシャワーの蛇口をひねり、頭から水を被った。