この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
不良の彼は 甘くて強引
第25章 温もり


…動物というものは


時として、人の心を和ませる技に関しては人間よりもよほど達者であろう。



……ジッ


匠と目を合わせたその小さな生き物は、今度は怯えたりはしない。



「…!」


腕の中で丸く収まったまま
邪気の無い瞳を彼に返していた。



「…大丈夫です」

まるで呪文のように柚子は繰り返す。

見つめ合う二人をただ静かに見守っていた。



“この人は…きっと”


慣れていないんだ

この温もりに。

意味もなく無条件に向けられる潤んだ瞳に。


彼らは穢れを知らない…

言葉の通じない彼らは、不平不満を口にすることもありはしない。


だからこそ、彼らが人間に向ける眼差しはただただ平等で、それでいて純粋なのだ。



…匠さんは戸惑っている。


彼は今まで、こんな目で見つめられた経験がない…

いや、その瞳に気がつくことなく生きてきたのだ。


周りの人間を敵と思い、周囲の思い遣りをはねのけてきたんだ。


きっと……。




/694ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ