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不良の彼は 甘くて強引
第25章 温もり






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二人が動物園を後にしたのは午後五時


薄暗かった空がしだいにその暗さを増していく。









「…着いたぞ」





匠の声を聞いて、彼の背中にしがみついていた柚子はぶかぶかのヘルメットを外す。



「そもそもヘルメット無しで…寒くないんですか?」

「平気だ」


蛇を抱かされてから益々ムスッとした様子の匠は、心配する柚子の言葉に素っ気なく返す。



やっぱり笑ったから怒ってるのかな…

謝ろうか、でもそれは逆効果な気もするし…。




バイクから降りた柚子


「・・・・」


着いたって言われても…



「匠さん…ここ、わたしの家じゃないんですが…」


匠さんのアパート。



「何が悪い」

匠は戸惑う彼女を見ることなく、当然だろうという口振りだった。



「……!?」


…え?




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