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不良の彼は 甘くて強引
第26章 連鎖
───
「…肝心な方がいないと意味がないだろう」
照明も何もない
凍てつくような寒さが身を震わす。
窓外の街灯の明かりでかろうじてうっすら照らされているその部屋に、二人の男。
「…邪魔が入ったんだよ」
「修一か…っ」
邪魔があったと悪態をつく男は、先ほど匠を襲いに行った時に運転席にいた男だ。
「……なら、あいつは此処に来るのか」
「…わかんねぇな。居場所を吐かせて追ってくるかもしれないが…」
「……ふん」
鼻で笑った男は
部屋の隅にうずくまった一人の女に目をやった。
「…それほどあの女が大事ならな……!!」
その声に、彼女の肩がビクリと反応する。