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不良の彼は 甘くて強引
第26章 連鎖
第二工場
15番ゲート
「……」
そこから出てきた男が一人と
彼の腕に抱かれた女。
ヒューーー…
二人に吹き付ける凍える冬風に、ジャケットを脱いだ彼はさすがに寒さを覚えた。
柚子を縛ったロープを片手間に解くと、ゲート入口に捨て置かれていた彼女の鞄を拾い上げる。
「…ッ」
殴られた後頭部はまだズキズキと酷い痛みをもたらし、軽く舌打ちをする。
バイクに跨った彼はぶかぶかなジャケットを彼女に着せると余った袖を自分の背中で強く結んだ。
彼女が落ちないように──