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不良の彼は 甘くて強引
第5章 なぜここにいるの
───
「あ、あの…!!」
いったいどこに連れて行こうというの…?
「ちょっと!!…離して下さい…っ…」
無言で歩き続ける男
「離して……!!」
振り解こうと軽い抵抗を試みたがダメだった。
「離して!! た…匠さん!!」
その瞬間にピタリと足が止まった。
彼はこちらを振り返る。
「初めて俺の名を呼んだな、柚子」
不本意だったが仕方なかった。
「そんなことより…どこに行くんですか」
「ん、取り敢えず人がいない所だな」
柚子の顔に不安の色が現れる。
「なんで…っ…!?」
「お前に返す物があるからな。だが…、此処じゃまずい」
返す?何を…
匠は彼女を引き寄せると
声を潜めて言った。
「パンツだよ…昨日の」
!!!!!!
柚子の顔がいっきに赤く染まる。