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不良の彼は 甘くて強引
第5章 なぜここにいるの
どうしてここにいるのか──
「簡単だな」
何だそんなことかと言わんばかりの反応。
「俺が此処の学生だからだ」
「うそ…」
そんな筈はない、だってこの大学は……
「…何だ、不良がこの大学に通うのが可笑しいか?レイプするような非常識な輩が、この大学にいるのは…」
「…っ」
図星
返す言葉もなかった。
「お前の鞄の中身は見せてもらった」
匠は構わず話を続ける。
「学生証を見ればお前の学部もすぐわかる。あとは同じ学部の人間に聞けば、どこにいるかも簡単だ」
「──…」
「俺が、たったの一日で許してやると思ったか?たったあれだけで──…俺から解放されるとでも思ったか」
匠は意地悪く笑う。
その言葉のひとつひとつを
噛み締めるように聞く柚子。
怖い
やっぱりこの人は、恐ろしい