この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
不良の彼は 甘くて強引
第30章 君、想い…

あまり長居するわけにもいかないから──

翔はそう告げて寄り道はなしに彼女と駅に向かう。


本当に…

彼がこの土地を訪れたのは、柚子をあの半跏思惟像の所へ連れて行く…それだけのためだったのだ。

自分を頼った彼女へ、彼がしてやれることはこれしかなかったから。






「…君の助けには、なれたんだろうか」


帰りの新幹線に乗り、動き出した車内で窓側に座った柚子に翔が尋ねた。



「…」

窓から目線を外し、隣の彼を見上げた柚子。


すぐに言葉の出てこなかった彼女は、答える代わりににっこりと微笑んだ。




…結局


何かが解決したのかと聞かれれば…何も変わっていない。


匠さんのことも、わたしの気持ちも……

天秤にかけてどちらが重いのかを量り取ろうとしていたけれど、そんな器用なことはできなかった。


わたしは、ただ…


赦してほしいと願っただけ…。




/694ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ