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不良の彼は 甘くて強引
第30章 君、想い…
「…ん…っ」
目を覚ました柚子は、ふさがれた自分の唇に状況を飲み込めないまま…小さく呻いた。
「……」
それを聞いた翔はゆっくり顔を離す。
「……起きたかい…?」
「…先輩…っ…」
普段と違う彼の雰囲気
そして…
「柚子…」
いつもと違う呼び方。
「……どう…したんですか……!?」
真っ暗な車内
周りの風景を見ると、自分のアパートの近所。
そっか、わたしは先輩に家まで送ってもらっていて…
それから…
「……!?」
ドアと身体の間に彼の腕が入り、柚子は逃げ道を塞がれる。
ただならぬ空気に、彼女の肩が僅かに震えていた。